さよなら、ギャシュリークラム

遺書を書かされています

『やがて陽は落ちるという』

持て余した時間をショッピングモールの駐車場で過ごさねばと、リクライニングのシートを倒し窓の外に広がるどんよりとした空を眺めて居る。視界の二割ほどを阻害する冬を眼前に迎えた桜の枝が身体の中を縦横無尽に形成する血管にも見える。枝先に位置するいずれ芽吹くだろう塊は、だとすれば血流瘤だろうか。気温と関係のない寒気が一瞬体を襲って、僕は読みかけの本を手を取りながら目を閉じる。昼寝するにはもう遅い夕方前。待ち人はいずこから。果たして桜の木の麓からか。