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さよなら、ギャシュリークラム

遺書を書かされています

「不完全犯罪」

 

 山荘には脱出ゲームの参加者が10人ほどいた。

 そのうちの1人が周りに聞こえないような声で呟いた。

「木を隠すなら森の中。水を隠すなら湖の中。死体は隠せない、だが人を殺したという事実を隠すなら」

 翌朝の山荘から、参加者が1人だけ出てきた。下唇を舐めながら、悠々と坂道を下っていく。飛び散った血の跡は、朝焼けに映えて綺麗に見えた。